麻布あけぼの幼稚園 曹洞宗大本山永平寺別院長谷寺付属

西麻布2ー21ー34

昭和29年6月15日 創設  平成前後に廃園


昭和27年 曹洞宗大本山永平寺御開山道元禅師七百年大遠忌記念教化事業として、幼稚園創設計画が発足。

この幼稚園の名称については、初代園長:金沢庄三郎博士(1872〜1967)が、文京区駒込曙町に住んでいたこともあり

麻布の2字を付して「麻布あけぼの幼稚園」と命名した。昭和29年当時は、雲水が住んでいた40平方メートル足らずの建物を

利用した程ささやかであったが、昭和30年〜31年にかけて起工した。この時資金調達のため、金沢園長の駒込の土地屋敷の

売却費用をもってあてられた。

 ☆ 初代園長(昭和29年4月1日〜昭和42年6月2日)金沢庄三郎博士

        国学院大学名誉教授、鶴見女子大文学部長、文学博士、従三位、勲三等

 

 ☆ 2代目園長(昭和42年6月15日〜廃園まで) 丹羽廉芳老師 

        大本山永平寺副貫首、大本山永平寺等今日別院長谷寺監院、権大教正

                                          

園舎全景(現在は建て替えられ、コンクリートの大伽藍に姿を変えた) MR.白提供

     

=教育の基本方針=

 釈尊や道元禅師の「正法眼蔵」の中心思想である

「すべての悪を成すことなく、諸の善を具備実践し、自分の心を浄化する」

 という教えを具体化して以下の項目を揚げています。

 おやくそく 一、悪い事はすぐよします

       一、生きものはかわいがります

       一、友達はなかよくいたします

       一、一日に一つ善いことをいたします

 年間行事 4月5日  入園式

      4月8日  花まつり(別院本堂にて)

      7月13日 盂蘭盆会(夕刻には盆踊り併催)

      9月15日 敬老の日(仏教的意義をふまえて)

      9月22日 地蔵まつり

      9月23日 お彼岸

      12月8日 成道会(おさとりの日、劇表現会)10月から毎月、水、土曜日に礼拝儀式を行い

                            釈尊の一代記を劇として演じる。

1月26日 道元禅師降誕会

      2月15日 お涅槃会

(五つのおやくそく、ねはんだんご)

      2月    幼児造形作品展

      3月19日 卒園式

  定員:学級編成

      許可定員140名 3年保育、2年保育、1年保育各コースあり

      1学級 30名 5学級編成を原則とする。

  文化活動:課外教育活動

      絵画教室 習字教室 カワイ体操教室 カワイ音楽教室 ピアノ個人教室

 幼稚園があった場所は、正門に対して右、観音堂のま裏に当たる。現在は会館が新設されたため往時の面影はないが

 旧、幼稚園正門あたりから覗くと、50センチ程の灰色御影の細い石碑に「寺立麻布あけぼの幼稚園跡地」と彫られて

 立っているのが見える。

 (以上資料提供:永平寺別院長谷寺)

「卒園式」 大半は笄小学校へ進学

後列右から4番目がMR白、後列左から5番目がK歯科医、前から2列目右端GH嬢

写真提供 MR白