クラスの中で使われていた言葉

 おかちめんこ 通常世間ではあまり器量が良くない女性を指して使う言葉だが、活発で臆せず意見を言い、必要に応じて男子を壁際、或はトイレ迄追いつめる事の出来る女子に対して使われた。

            

 原始人 通常世間では人類の祖先を指す言葉だが、運動神経、狩猟本能において男子以上の能力を持つ女子を指して使われた。

 社長 通常世間では、会社経営者を指す言葉だが、暴力団組長が社会に対する隠れ蓑として設立した会社社長、すなわち暴力団組長を勤める事が可能な暴力性を持つ女子を指して使われた。

 〜さん 学校に於いては、男子は〜君、女子は〜さん、と呼ばれるのが通常であった30数年前に進歩的な考えをお持ちの戸塚先生により、男女の区別無く「さん付け」で呼ばれた。今日、その利便性にいち早く気が付いたI氏によって継承されている呼称。

 いつでもどこでも

 青南の子

本来、人の目があってもなくても物事の善悪を見極め行動するべき自戒の言葉であったが、今日ではMR.黒により物事が思い通りにならなかったり、ごまかさなくてはいけない時などに言葉や文章の最後に用いられるようになった。

 バカは見る〜 「あっ?」と空中を指差し思わず視線を送った相手に対してこの言葉を言う。「利口は確かめる〜」と言い返す地方もあるようだが、青南では、下を向いて悔しさをかみしめるだけであった。

 死んでも 〜ね。 「死んでも忘れないでね。」「死んでも友達でいようね。」等、「絶対に」の代わりに強調する言葉としてたやすく乱発された。

 タッチ! 不潔な物、不吉な物、不幸なものから逃れるため誰かにタッチ!と触る事で汚れを落とせると信じて行った行為。

ムキになり過ぎて涙ぐむまで繰り返された。

 タイム!

 タイム切った!

遊んでいる最中、ゲーム中、上記のタッチのなすりつけ合いの最中に一方的に通達し中断する事が出来る言葉。これを受け入れないのは品位、常識に欠ける子供とみなされたが、利用する方はしばしば自己の利益、安全保全のために口にした。タイム!と言った時には追いつめられていたのに、タイム切った!と言う時には5メートル以上離れている、等は日常的であり真面目な児童に受けの悪いルールであった。

 やばい 本来泥棒がおまわりさんに見つかった時発する言葉であるが、男子が女子に都合の悪い所を見られた時、或は、単に女子と遭遇した時、むやみやたらと発せられた言葉。

 横隔膜 人体の腹部に位置する器官。音楽の外崎先生によりその部位に力を入れて発声する事を教わり「横隔膜に力をいれて〜♪ら〜ら〜〜♪」というフレーズと共に認識された。

 バカ 雨が降り出した時、まだみんなが気がつかないうちに雨粒を感じて「あっ、雨」と言うと「バカの証拠」とみなされた。おそらく野性的、動物的カンが働くという意味で一段下等とみなしたものと思われる。

 

 親友

 絶交

少しでも仲良しだと「私達、親友よね〜」利害が一致すると「一生親友でいようね〜」と、安易に使われた。

その反対に利害が対立した際には「あなたとは絶交よ」という様に友人関係にはその2つの言葉しか存在しないかのように、主に女子において使われた。

 ドジを踏む 本来、すりや泥棒がマヌケな失敗をした時に使う言葉だが、男子が女子や先生に悪事が見つかってしまった時に使用された。「やばい、ドジ踏んだ。」と、いっぱしのワルを気取って使う。

また、相手を軽くそしりつつなぐさめる言葉として「ドジ!」と声をかける用法もある。

 プレイボーイ

 プレイガール

本来同名のアメリカの雑誌がイメージする男女をさす言葉だが、クラスでは、蝶ネクタイ&タキシード姿、スポーツカーで女性とデート中の男性、ミニスカートに、皮のブーツ、幅広オシャレベルト、髪の毛にはスカーフをヘアバンド風に靡かせたこれからデートにお出かけする女性をイメージして使われた言葉。

新しいオレンジ色のスカーフをした母が歩いていると「おまえのお母さん、プレイガールだな」という風に使われた。