今年は 戦争か平和か 決戦の年
弁護士 前 田 知 克

21世紀になってはや7年目を迎えました。世の中はますます変になって来ました。
以前は自民党でも口にも出せなかった憲法9条を変えようという政策が公然と出て来るようになり、戦争をする国作りが進められていても一般選挙民は特に反発もせず、イラクへの派兵問題にしても沖縄の問題にしても、日本政府がアメリカのポチだということも当たり前のようになってしまいました。

2004年の参議院選挙、2005年の総選挙といずれも自民党とそれを支える勢力が勝ちを占めました。また昨年11月に行われた沖縄の知事選挙でも野党全部と社会大衆党が共に推した平和勢力の糸数候補が自民党と公明党の押す米軍基地を維持しようという候補に負けました。ばかばかしくてやっとられんと言いたくなるような世の中になってきました。

社会面は毎日のように犯罪と子供のいじめと汚職と自殺の記事で埋められています。世界に知れ渡っている日本国平和憲法はいまや累卵の危うきにあるという、戦後の我が国の最大の危機を迎えました。情勢は昨年よりも、よりひどくなっています。見方によれば、戦前・戦争中の雰囲気以上にひどくなっています。

核兵器を1万300発以上も持つアメリカが、1発持っているのかどうか分からない北朝鮮に対してそれを廃棄せよと脅迫し、まだ持ってもいないイランに対して核兵器を開発しようとしているならず者国家と罵り、一方150発も持っているというイスラエルがパレスチナやレバノンに軍事侵略しているのに、これに対しては何も言わないどころか応援しているという不合理さ。

イラクには大量破壊兵器があるからということで軍事攻撃をし、結局は何も無く、イラクの国民生活を破壊しただけ、それに、ハイハイとくっついて、あそこは戦闘地域ではないと自衛隊(軍隊)を出した自民党と自称平和の党という公明党政権、これに対して抵抗もせずに次の選挙にも自民党、公明党を勝たせる選挙民。

労働組合や反戦ビラを撒いた者に対して戦前の治安維持法時代の特高警察さながらに襲いかかる警視庁公安の姿についても、一切非難の報道もせず、まともな考えをもつ人達が抗議の集会やデモをしても一行も載せない新聞、一言も伝えなテレビというマスコミの在り方。

景気が回復した、史上最高の景気だと政府とマスコミは騒ぎ立てるが、もうかっているのは、国民の税金を使って赤字を埋めて復活した大銀行と、リストラで従業員の首を切って労賃を減らすことによって大利益を上げた大企業。その連中からの税金は減らす、一方、バブル崩壊後もなんとか生き延びた中小企業がバタバタと倒産しているのに何にも言わない政党やマスコミ。

愛国心を高めるのだということで教育基本法を変えよう。そうして日の丸・君が代を強制的に押し付けてそれに従わないものを懲戒する。さすがに一部の裁判所ではこれは憲法違反だという判決が出されたが、そんなことはどこ吹く風で相変わらず教職員に強制しているという教育委員会のあり方。もうめちゃくちゃという政治のやり方でまともな子供たちが育つはずがありません。

にもかかわらず相も変わらず自民党万歳、小泉、安倍総理万歳と言い続けている選挙民。しかしいつまでもこんなことで過ごす訳にはいきません。今年の参議院選挙は憲法9条を変えさせないように、平和憲法・共同という会派で選挙をしよう。そのためには護憲勢力である共産党、社民党、新社会党、緑の会議などに呼びかけて一緒に統一会派を組もうという運動をしようと、昨年7月7日に教育会館で1000人の集会をしました。

参加した人達は危機感に燃えて、次の参議院選挙こそと希望を燃やしましたが、新社会党以外の各政党は、我が党が、我が党がというだけでもう一つはっきりしません。バラバラにやったって、戦争ができるように憲法を変えようという勢力に勝てるわけがないことは既に前回の選挙で確認済みのはずであるのにまだ分かっていない。

それよりも選挙に負けても憲法を変えられても、我が党があればそれでよいということ。もっとも、いつまでこんな党が役に立つだけの議席をもって存続できるのか頼りない話だが、かといってばかくさくてこんな連中を相手に残り少ない我が人生の貴重な時間を使うのはやめておこう、みんな勝手にせいとほおっておこうと思うが、でも私たちの周辺には、人としての健全な良識と感覚と良心をもつ人達はまだ居ます。今年もまた努力しようということになりました。
人類最後の世紀です。良識と良心をもつ方々によろしくお願いします。

(2007年1月1日)