マレット工房!!

 ティンパニ用
 ウルトラ・ライト・マレット
ここでは私の超軽量マレットの
作り方を紹介します。
材料費は1,000円くらい、
製作時間は1〜2時間くらい
です。
(Classic Parkって書いて
 あるけどあまり気にしないで→)

1.材料と工具
  材料のうち、コルクとグラスファイバーの棒とキャップは東急ハ ンズ等で手に入ります。
 フェルトはヤマハ等の楽器店で購入してください。 工具は一般家庭にある工具で十分です。

(1)材料
   ☆コルク球2個(直径22〜30mm)
    
(左:コルク球はOK、  右:圧縮コルクはNG)

    ☆グラスファイバーの棒2本(350mmくらい)、端のキャッ プ2 個(もしあれば)
 

   ☆フェルト2枚、糸1m位
 
   ※厚すぎるときは1枚を2枚に裂いて使います。
 
   ☆接着剤
     即乾性で種々の材質に適用できる接着剤がGood。あた しゃ Scotch社の多用途接着剤を使用しています。

(2)工具

   ☆キリ、くり抜き具(自作)
   ☆糸鋸、サンドペーパー
   ☆手芸用はさみ、針
(3)その他(超重要)
  ☆6℃に冷えたハイネケン または昆布茶
  ☆冷えたグラス
 
2.作り方
  各パーツ別に加工方法を説明します。
(1)コルクの中心に穴を開ける
  市販のコルク球を使用します。細かなコルク屑を圧縮したもので はなくて、コルクの固まりを球状に
 加工したものを入手してください。
  穴開けの工具は自由です。私のはアルミパイプの端にギザギザを つけてキリでは開けにくい大きな穴も
 開けられる工具にしたものです。
  穴の直径は柄となる棒に合わせて7〜8mmくらい、深さは 15mmくらいでよいです。

(コルクが透けてますが、あまり気にしないように。)
 
(2)グラスファイバーの柄を加工する
  中空のグラスファイバーの棒またはカーボングラファイトの棒を 用意してください。カーボンは軽くて丈夫
 ですが、やや高価です。また私自身はカーボンを使用したことがな いので、誰か使ったことがある方が
 いらっしゃったら使用感を教えて下さい。
   糸鋸で長さ35cmくらいの棒を2本切り出して柄にします。端をサンドペーパーで綺麗に仕上げます。
     
(3)柄を接着する
    コルク球の穴の中の屑を取り除いた後、適度に接着材を塗って、 柄を差し込みます。そのまま30分程
 待ちます。(確実に接着するには24時間かかるらしい)
 
 
(4)フェルトを加工する
  フェルトは手芸用では不可です。ティンパニのマレット専用フェ ルトを楽器店で購入しましょう。
 初めから円形になっているものもありますが、マレットを何本も作 りたい方は、長方形の大きなフェルトを
 買った方がお得かも。
   絞り易くするために周囲に12箇所程、深さ5mm程度の切り込みを入れます。
 
(5)フェルトを巻く
  糸は極力丈夫なものを選びます。一番丈夫なのを買い求めたら、 30番のミシン糸(ポリエステル製)を
 くれました。
  個人的には一度ケブラー(新素材、1本で数百kgを持ち上げ られる)を使ってみようと思っています。
   フェルトの端を1つ1つ縫い合わせて、コルクをくるむようにして糸を絞ります。私の場合は、
 丈夫にするために、糸を2本取りにしています。
  絞る時に、結び目が緩まないように3〜4回絡ませるのがコツで す。また、念のために絞った後に上からもう
 1周り縫っておくとよいでしょう。絞り具合は左右のマレットで同 一になるように注意しましょう。

(6)長さの調整
  一度ティンパニをたたいてみて、長過ぎたら糸鋸で端を切り落と します。くれぐれも一度に1cm以上切らない
 ように。短すぎてからでは遅すぎます。以上で超軽量マレットので きあがりです。
3.製作後記
  軽くて丈夫なマレットの柄の材料を何年も探し求めて、やっとグ ラスファイバーにたどりつきました。
 98年にマレットを製作して、2000年の定期演奏会に使用して みました。

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